2017年に森の映画社・藤本幸久監督が原告として沖縄県を提訴した「森の映画社・沖縄県議会取材拒否事件」が、8月5日(水)に判決を迎えます。
ぜひ、傍聴にお越しください。
日 時:8月5日(水) 13:15~
*コロナで傍聴席が少なくなり、抽選の可能性があります。
傍聴される方は12:30までにお越しください。
場 所:那覇地裁
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日 時:8月5日(水) 13:15~
*コロナで傍聴席が少なくなり、抽選の可能性があります。
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場 所:那覇地裁
【森の映画社・沖縄県議会取材拒否事件のあらまし】
2017年7月、辺野古新基地建設に関わって、岩礁破砕差し止め訴訟の提起が沖縄県議会の議案となりました。長年、辺野古で撮影を続け、ドキュメンタリー映画を製作している森の映画社が、本会議の審議と採決を取材・撮影したいと県議会に許可申請したところ、不許可とされました。議会事務局を通じて新里米吉議長に、再三、翻意を求めましたが、新里議長は応じず、不許可の理由も一切示されることはありませんでした。憲法で保障された国民の知る権利、報道・取材の自由、表現の自由の重大な侵害です。沖縄県議会記者クラブ加盟社にのみ自由な取材を認め、それ以外の者には理由も示さず取材を拒否することは、差別です。2017年8月、裁判に訴えました。
翁長前知事も、玉城現知事も、沖縄の意志と志を日本中、世界中に伝えることを願ってきたはずです。知事と沖縄県民の意志を汲む運営がされる沖縄県と県議会であるよう、私たちも願っています。
【1月24日の証人尋問の様子】
証人の新里米吉沖縄県議会議長は、森の映画社の取材を拒否した経過について、「“映画会社”からの取材申請は初めてだったので、議長が勝手に判断してはいけないと議運にかけた。しかし意見はまとまらず、議長判断に委ねられ、『規則と先例』にのっとって慎重に判断した」と証言されました。
「規則と先例とは?」との問いには、「記者クラブ以外は取材を認めないこと」だと。「森の映画社の撮影を許可すれば、いろんな団体が申請してきて、議会運営に支障をきたす。議場が混乱して秩序維持が難しくなる。マスコミではないので、都合の良いところを切り取って流される懸念がある」と証言されました。
森の映画社が、様々な取材実績を有する取材者で、取材拒否事件後、記者クラブに加盟もしているが、それを知っても、当時の判断は正しかったと思うかとの質問にも、「正しかった」と証言されました。
原告の藤本監督は、
1)ドキュメンタリーは報道の重要な部分を成すものであること
2)国際的な取材のスタンダードは「許可制」ではなく「登録制」であること
3)森の映画社はこれまで、アメリカの海兵隊の取材でも、アメリカのジャーナリストビサの発給を受け、国防総省の許可を受けていること、IAEAと外務省が主催し、各国の大臣らが参加した福島閣僚会議の取材でも、記者章を得て取材してきたこと
4)沖縄県でも、安倍首相が出席する慰霊の日、知事と防衛大臣、官房長官との会談など、沖縄県議会以外、すべて取材してきたこと
5)日本の多くの地方議会で記者クラブ以外の取材を簡易な手続きで認めていること等、証言しました。
県議会に取材拒否された後、森の映画社は沖縄県政記者クラブ、沖縄県議会記者クラブに、加盟社14社のうち12社の賛成を得て加盟しました。現在は、沖縄県議会の本会議も委員会も自由に撮影することができます。証人尋問で「それでも訴訟を続ける理由は?」と聞かれて藤本監督は、「森の映画社だけが取材できればよいのではない。日本やアメリカを相手にたたかう沖縄県、沖縄県議会が、もっと開かれた場所になり、沖縄の声をもっと広く伝えてほしいと願っている」と話しました。
2017年7月に取材申請をした際、県議会には申請する書式もなく、定まった申請方法もありませんでした。森の映画社の取材実績も問われず、また、取材にあたっての確認事項・禁止事項などの説明も一切ありませんでした。私たちの取材拒否事件以降も、記者クラブ非加盟の取材者が「記者クラブ以外認めない」との理由で、本会議の取材を拒否されています。
【原告・藤本幸久監督から皆様へ】
こんにちは、森の映画社の藤本幸久です。
2017年に私が原告として沖縄県を提訴した「森の映画社・沖縄県議会取材拒否事件」が、8月5日(水)に判決を迎えます。証人尋問の傍聴、全国の地方議会の取材事例の提供など、この裁判に関心とお気持ちをお寄せ下さっている皆様に、改めて御礼申し上げます。
事件の発端は2017年7月の沖縄県議会でした。
辺野古の岩礁破砕差し止め訴訟の提訴が議案となり、事前に本会議の取材申請をしたところ、理由も告げられないまま、取材を拒否されました。その日、森の映画社以外にも、ドイツのテレビ局が取材を拒否されました。
沖縄県議会記者クラブ加盟社には自由な取材を認める一方で、それ以外の者には理由も示さず取材を拒否することは差別です。
提訴後、森の映画社は沖縄県政記者クラブ、沖縄県議会記者クラブに加盟し、現在は、県議会の本会議も委員会も自由に取材することができます。しかし、沖縄県議会の対応は、後ろ向きな状態が続いています。記者クラブに加盟していない知人の取材者は、「記者クラブ以外は取材を認めていない」として、取材申請も受け付けられませんでした。
沖縄県議会がもっと開かれた場所になり、沖縄の声を世界へ発信できるようになることを願っています。
判決は8月5日(水)13:15~です。
コロナ禍の折、甚だ恐縮なお願いですが、傍聴にお越しいただけたら幸いです。
裁判所でお待ちしています。
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